本のレイアウトの肝「最適な余白」は何mm?
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
「余白」が本の印象を決定づける
普段何気なく読んでいる本や雑誌には、読みやすくする工夫が随所に散りばめられています。
ただ白い紙に黒い文字が並んでいるだけに見える小説も、余白の取り方、書体の選択、文字の大きさ、見出しの入れ方などにデザイナーのこだわりが詰め込まれています。
お手持ちの本をパラパラめくってみて、小説本や作品集を作る時に参考にしてみましょう。
illustratorなどのデザインソフトを持っていなくても、wordのページ設定で余白や書体を細かく調整するだけで、はっとするほど洗練された印象になります。
どんな冊子のレイアウトでも、気にしたいのが「最適な余白」です。
余白のないレイアウトは窮屈な印象を与えてしまって、どんなにいい内容が記されていても読む気がなくなってしまいます。
また、紙の端まで文字が配置されていると、印刷して裁断する際に文字が切れてしまうこともあります。
読みやすい、心地のいい余白を設定しましょう。
図に示した赤い斜線の部分を「ノド」、黄色い斜線の部分を「小口」と言います。
wordのページ設定では「内側」「外側」と表現されています。
ノドは綴じられた方、内側です。見開きにした状態の中央部分のことです。
小口は本を開いた時の外側にあたる部分で、ぱっと本を開いた時の印象を決定する場所です。小口と天(冊子の体裁の方向で上。原稿の「上」)の余白を揃えると綺麗に見えます。
本・冊子の綴じ方によって、最適な余白は変わる
綴じ方やページ数によってページ内の可視領域が変わるので、本や冊子の仕様によって変える必要があります。
無線綴じ の場合
ページ数が多くなればなるほど、開いた時に隠れる部分が増えていきます。ノドから15~20mmの範囲には文字を入れないようにしましょう。
中綴じ(針金綴じ)の場合
ページ数の少ない中綴じ本なら、ノドの不可視領域はほとんど気にしなくていいです。
しかし、やはり外側にいくにつれて(序盤と終盤のページ)ノドの部分は数ミリ隠れてしまうので、最低10mmは余白を取っておきましょう。
平綴じ(ホチキス留め)の場合
紙の内側をホチキスで留めるので、ページ数が少なくても紙の端から5mm程度は隠れてしまいます。やはり10mm以上は余白を取りましょう。
綴じ方共通 余白を決めるコツ
- 余白をなるべく全ページ統一させる。
シリーズものの場合は、全冊同じ余白設定がベスト。 - さらに5~10mm程、余白を足すと高級感を出したり、すっきりとした印象に。
ただ、余白がたっぷりあると上品で洗練されたイメージになりますが、広すぎると寂しくなってしまうので注意。 - 目立たせたいページだけ、写真や挿絵を余白なしの断ち切りで見せると引き立ちます。
以上のように余白について最低限意識すれば、あとはお好みで自由に余白を設定しましょう。
バランスのとれた余白に設定できれば、本や冊子のクオリティが見違えるほどアップします。
細かく数値を調整して、美しくて読みやすい、自分だけのレイアウトを作りましょう!
余白以外にもページの中の色々な要素のこと、基本的な名称や設定するポイントなど、冊子作りのレイアウトについての2回に分けてお伝えしてる記事はこちらです。
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