色上質紙のススメ 2
卒業アルバム以外の無線綴じなどは引き続き承っております。
・色を重ねる時の基本
色上質に印刷する際は、紙の色の上に印刷色を重ねていくことになるので、気をつけてデザインしなければいけません。
水彩絵の具を混ぜ合わせていく様子をイメージして、色の設計を考えてみましょう。黄色と青を混ぜれば緑に、青と赤を混ぜれば紫になります。
図に示したように、印刷基本色CMYKの中でY(イエロー)インクが最も影響を受けやすく、寒色の紙の上に印刷すれば緑に、暖色の紙の上に印刷すればオレンジになり、紙の色が濃くなればなるほど見えなくなってしまいます。
文字を黄色にするとほとんど読めなくなってしまう可能性があるので注意しましょう。
また淡い色調も紙の影響を受けるので、イラストや写真などは意図と違ったものになってしまう可能性があります。
写真で特に気をつけたいのは人の顔や温かい料理です。せっかく楽しそうな笑顔も寒色の紙に印刷すると暗くなってしまいますし、料理も美味しく見えなくなってしまいます。
逆に、爽やかな青空や涼しげな素麺の写真などをオレンジ~ピンク系の紙に印刷するといろが濁って、折角の涼しげな雰囲気がぶれてしまいます。
写真やイラストの印象を損ねたくない時は、似た色の淡い色調の紙に印刷するといいでしょう。
・紙の色を活かしたデザイン
色上質のカラバリエーションは淡いものばかりで、特に「レモン」や「アイボリー」などは自然で馴染みやすい薄い黄色なので、写真やイラストを印刷しても印象が大幅に変わるということはありません。「若草」「ブルー」「柿」「京むらさき」など比較的鮮やかで濃い色に印刷する際は特に気をつけなければいけませんが、逆に色を活かしたデザインに挑戦することもできます。
たとえば、あえて補色を印刷して複雑な色彩を楽しむデザイン。補色とは「赤と緑」「黄色と紫」など色相の反対側にある色のことで、隣合うと目がチカチカして、混ぜると灰色がかった濁った色になります。デザインをする上でなかなか難しい色ですが、パッと目を引く効果を狙えるので、補色は目立たせたい時に使います。
紫色の紙の上に濃い黄色を印刷すると、図のように緑のような黄土色のような微妙な色彩になります。文字や罫線だけのモダンで大胆なデザインをあえて補色の紙に印刷して、外国のレトロなポスターのような雰囲気を楽しんでみては如何でしょうか。
また、色ベタを広く印刷して、図や文字の色を白抜きにして地色を活かす印刷も面白いのでおすすめです。濃いグレーは特に扱いやすく奥深い色で、図のように紫色の紙に印刷するときれいなブルーグレーになり、オレンジ色の紙に印刷すれば茶色になります。黒一色の印刷でもデザインに奥行きを出せるのが色上質の長所です。
使いやすく安価で、圧倒的なシェアを誇る色上質紙。上質紙と同じく筆記性が高く、問題集の色ページやアンケートにもよく使用されていて、多くの人が触れてきた紙だといえます。
派手さはないものの、さらりとした上品な味わいのある紙なので、今一度その魅力を見つめ直し、色上質を主役にした冊子印刷に挑戦してみては如何でしょうか。
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