漫画制作の敷居が低くなった理由

コミックマーケットなどの同人誌即売会や、同人誌専門書店などで、すでに大きな市場を形成しているのが、漫画やアニメ、ゲームなどの二次創作です。
2016年冬のコミックマーケットの参加サークル数は36000。全部のサークルが新刊を出すとは限りませんが、多くのサークルがイベントに合わせて同人誌を印刷しています。
小説やその他の企画・記事などが掲載されている本もありますが、やはりメインの表現ジャンルは漫画です。
パソコンの普及、さらには漫画制作ソフトの高性能化により、特別な知識や技術がなくとも漫画を制作できるようになりました。
漫画は本来、紙とペン、スクリーントーンなどの特殊な画材によって作成するものですが、そのすべての作業がデジタルで行えるのです。
プロの漫画家のようにアシスタントを雇えないアマチュアにとって、漫画制作ソフトの登場はとても画期的なものでした。

漫画同人誌の作り方

アナログで漫画を制作する場合は、市販の漫画原稿用紙を使用することが多いです。
同人誌を印刷所に入稿する時は、中表紙や目次、奥付なども同じサイズの用紙で作る必要があります。
デジタルの場合、パソコンとソフトさえあれば、新規ファイルを作ることで原稿の制作ができます。
絵は紙に描いたものをスキャナーでパソコンに取り込む方法と、ペンタブレットなどを用いて画面上で描くという手法があります。
枠線やフキダシ、背景や効果などの難しい処理も、漫画制作ソフトを使えば簡単にできてしまいます。
セリフはソフトの文字ツールで打ち込むのが基本です。好みのフォントがない場合は、ネット上で探してダウンロードしましょう。
一般的に漫画雑誌などで使われているのは「アンチＧ」「アンチゴチ」などと呼ばれるもので、漢字部分はゴシック体、かな部分は太い明朝体という特殊なフォントです。
もちろん、必ずこれを使わなければいけないというわけではありませんので、好みのフォントを使っても大丈夫です。
デジタルで漫画同人誌を作成すると、印刷所にもそのままデータ入稿できてしまうので、原稿を郵送する手間も省けますね。
漫画を描いてみたいと思う初心者の方は、まずは好みの漫画制作ソフトを選ぶことをお勧めします。
入稿方法などは印刷所によって違う場合もあるので、あらかじめ調べてから取りかかるという手もあります。
「絵心がないから……」と尻込みせず、デジタルで好みの漫画を描いて、同人誌を作りましょう。
落書きでは下手に見えても、ちゃんと印刷してみると、プロ顔負けの漫画になっているかもしれませんよ。