チップボールの厚さ（厚み/mmごとの用途、価格）

チップボールは厚紙の一種で、コートボールなどと同じ紙器用板紙というカテゴリに分類されるものです。
「広く使われている」という点ではコートボールにとても及びませんが、独自の用途を持っているために紙業界では根強い人気を誇ります。

今回はそんなチップボールの「厚み」に注目して、厚みごとの価格や用途の違いをご紹介させていただきます。

現在、実際にチップボールのご購入をお考えの方から、チップボールという紙そのものにご興味をお持ちの方まで、幅広い方々のご参考となれば幸いです。

チップボール　商品一覧｜業務ペーパー

チップボールとは？

チップボール

まずはチップボールの特徴について簡単にご説明させていただきます。

チップボールは冒頭にも記した通り、コートボールなどの仲間として紙器用板紙にカテゴライズされる厚紙の一種です。

その最大の特徴は、表面、裏面ともに灰色をした独特の見た目です。
ちょうど、お菓子の包装箱など（多くの場合コートボールです）の裏面にあたる灰色の地が、表裏両面を占めているような厚紙をご想像いただければ、と思います。

もちろん、コートボールのようなカラー印刷適性はないため、写真や画像をフルカラーで印刷することはできません。チップボールの中には、裏面に白い紙を使った裏白チップなるものもあり、見た目がコートボールにやや近いですが、やはりカラー印刷の適性は持っていないです。

チップボールについては、「とりあえず、厚くて丈夫な紙が欲しい」そんな時に活躍する紙素材だと覚えておくとよいのではないでしょうか。

裏白チップ

チップボールの用途

そんなチップボールの用途としては、どのようなものが挙げられるでしょうか。

具体例としては

• アルバムの中に挟む台紙
• ハードカバー本の表紙を補強するための芯材
• 各種型紙
• 高級和菓子などの包装箱を形成する器材

としての用途などが挙げられます。

基本的には両面灰色の一般的なチップボールが使われますが、菓子箱などを作る際には片面が白い裏白チップ、または両面が白い両白チップが使われます。この場合は、灰色の片面が表になるよう箱を組み、そこに和紙などの高級紙を貼り付けて貼り箱にすることで、高級感を演出します。

チップボールは、コートボールなどと比べると坪量にして100ｇ/㎡ほど厚みがあるため、こういったタイプの箱の器材として使えばより重厚感が増して高級さがでます。

こういったケースに見られるごとく、パッケージ用紙の大半をコートボールが占めるようになった今でも、チップボールには根強い人気があるのです。

チップボールの銘柄、どれを選べばいい？

様々な銘柄があるコートボールとくらべて、チップボールの銘柄は遥かに少ないです。

レンゴー株式会社のシラギク（裏白チップ）などが挙げられますが、こちらは表面加工により抗菌性能を付与した特殊な製品です。

チップボールを選ぶ際には、特殊な場合を除いて銘柄などにこだわらず、厚さ、価格帯、サイズなどと照らし合わせた上で決めるのがベストだと言えるでしょう。

チップボールの厚さごとの特徴、用途、価格帯

チップボールについて、簡単に見てきたところでいよいよ本題です。
チップボールの厚さごとの用途や価格などについて解説させていただきます。

チップボールの厚さの単位

紙の厚さをあらわす単位には坪量・連量・紙厚が使われますが、チップボールの場合は紙厚（mm）のみ記してあるか、号数表記がなされていることが多いです。
号数とは、坪量50g/㎡を1号数として、50g/㎡ごとに1号ずつ加算していくことで紙の厚さをあらわす単位です。

紙厚も「紙厚」と書かず、単純に「厚さ」と書かれていることの方が多く、そこで今回は、「号数」「mm厚」の表記で、比較的よく使われる厚さのチップボールの特徴や用途、価格を見ていきたいと思います。

チップボール9号（厚さ0.6mm）

市販されているチップボールの中では、かなり薄めのチップボールです。
とはいうものの、他の種類の紙と比較した場合、非常にしっかりとした厚みが感じられます。

用途としては、

• 商品発送用の敷き紙や
• 服作りの際の布裁断用の型紙
• その他型紙作成用紙
• 型紙補強用紙

といったところです。
裁断等しやすいため、チップボールの中ではかなり扱いやすい反面、ある程度以上の耐久性を求められる用途には向きません。

価格は8切りサイズ（400mm×275mm）100枚では、1枚あたり約34円です。

チップボール13号（厚さ1mm）

薄手の段ボールほどのしっかりした厚みがありますが、チップボールの中ではまだまだ薄い方です。

用途としては

• 紙芝居用の台紙
• アルバムに挟む台紙
• 各種造形用紙
• 財布・バッグなどの中芯
• 金属加工用の型紙

といったところです。レクリエーションに使われることも多いようです。

価格は8切りサイズ（400mm×275mm）100枚では、1枚あたり約40円です。

チップボール22号（厚さ1.6mm）

先にご紹介したような、チップボールを用いた「貼り箱」などには、このあたりのチップボールがよく使われます。

他にも

• 洋服の中に入れる型紙
• 緩衝材
• 作業台に敷く敷き紙
• 商品の台紙

などの用途で使われています。
あまり厚くなりすぎると加工がしづらいので、紙箱の製造にはこのあたりのチップボールの使用がおすすめです。

価格は8切りサイズ（400mm×275mm）100枚では、1枚あたり約59円になります。

チップボール26号（厚さ2mm）

2mmという数字から、その厚さはご想像いただけると思います。

• 塗装の治具
• 椅子やソファーなどの下地内張り
• 上製本の中芯
• 紙でつくるオリジナルの本箱
• ティッシュケース

などに使用されています。

価格は8切りサイズ（400mm×275mm）100枚では、1枚につき66円ほどです。

チップボール39号（厚さ3mm）

今回ご紹介するチップボールの中で最も分厚いものです。
もはや紙というより、板と言ってしまいたくなるような厚みが感じられます。

用途は

• 本箱などの作成
• 版画制作をはじめとした各種創作活動
• 介護用品
• イベント器材などの開発

などなど…他と比較しても、より一層専門性が際立つ印象です。

価格は8切りサイズ（400mm×275mm）100枚では、1枚につき約84円です。

チップボールの厚みと、厚みごとの用途、価格について簡単に解説させていただきました。

もちろん、ここに挙げた用途は一部に過ぎず、必ずしも例に沿ったチップボールを使わなければならないというわけではありませんが、今後の紙選びに役立てていただければ幸いです。

ポピュラーさはなくとも、その分厚さから様々な用途に使われる頼もしい紙、チップボール。上手に使いこなして、豊かな紙ライフを満喫しましょう。

業務ペーパーでは、今回ご紹介させていただいたようなチップボールはもちろん、他にも様々な厚さの商品を取り扱っております。

一般的なチップボールに加え、裏白のチップボールも取り扱っております。2つ切り、4つ切り、8つ切りといったサイズだけではなく、お客様のオーダーサイズをご指定いただくことも可能です。

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